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【完結枈】アむスクリンは、硝子色【二幎九組十二番 癜石怋】ep.6/8

    かもめは、船の尻を远っかけお行った。
    ずいう僕のメモ曞きを芋぀けた圌は、自分のペンを赀に切り替えお、「船の背を芋送った」ず曞き換えおしたった。

    ああ、ひどいなあ  
    僕ががやくず、
    「ひどいのはお前の感性の方だ。」
    なんお蚀っお腕組みをしお、ずいずい先に進んでいっおしたった。
    癜い街䞊みが、反射板みたいになっお倪陜ずの果おないラリヌに興じおいる。

    「埅っお。」
    ただ進んでいく埌ろ姿に、僕はさっき乗っおきた船を重ねた。
    青空に癜雲、癜波立぀青い海  
    錆色をした係船柱ボラヌドで猫みたいに鳎く癜のかもめ  
    そのかもめが船の尻を──ではなくお、僕は船の去り行く背䞭を芋送った。

    僕は圌を远いかけるでもなく、癜い花壇に腰を䞋ろし、異囜情緒挂う街䞊みを眺めおいる。

    癜壁、石畳に匟かれた光ず熱、そしお燊燊ず降り泚ぐ真昌間の倪陜光線  
    時折吹き抜ける颚はどうしおだか、朚陰に䌞びる小埄のような匂いがする。
    真っ赀なれラニりムが、䞞葉ず蕟を振っお街に色を添えおいる。

    圌は僕が぀いおこないこずにずいぶん離れおから気づいたらしく、日傘の花咲く坂道を転げるように駆け降りおきお、苊しげに跳ねた呌吞のたた、蚀葉を吐き出した。

    「䜕しおんだよ」
    無論、このナニシテンダペ、、、、、、、の埌ろには圌お銎染みの䟋の二文字が挏れなく぀いおきたけれども、僕はもう慣れおいたし、むしろそれがないず匵り合いがもおないくらいには調教し぀けられおいたから、涌しい顔でやり過ごしたのだった。

    「どうしお぀いおこないんだ。」

    だっお、僕の半芏管はただ船内に取り残されおいるし、身䜓は波に合わせおゆらゆら揺れおいるのだから。

    「仕方ないでしょう」
    「仕方なく、なく、ない。」

    結局、仕方ないのか吊かはこの際どうだっおよかった。

    そんなこずより──

    「かもめのお腹は案倖臭いんですよ。」
    「はあ」
    「嗅ぎたすか」
    僕は圌の錻先めがけお手のひらを突き出した。
    「銬鹿 やめろよ 銬鹿」

    出た、蚀った、やっぱり蚀った
    僕が䞡手で自分の口元をおさえお笑ったら、圌は泡くっお僕の手銖を掎んで口から匕き剥がした。
    「やめろっお」
    僕はもう、可笑しくお可笑しくお笑いが止たらなくお苊しかった。
    ただ、ぐらぐらしおいる頭も、焊げ぀きそうな身䜓も、もずもずあった息苊しさを党郚䞊曞きしおしたうほどの苊しさだった。

    圌は僕の手銖を握ったたた、石の劂く固たっおいる。
    僕の方はずいえば、もう笑いが止められなくっお、半ば酞欠状態。
    おもしろくお楜しくお、どうしようもないのに頭が割れるように痛かった。
    ぎらぎらずした──あれはきっず倪陜──の光ず癜い石畳、真っ赀なれラニりムを通っお最埌、圌の指。
    そこで䞀旊、僕の蚘憶は切れおいた。
    映画なら、チケット払戻し埅ったなしのひどい幕切れだ。

    陜の光は、赀や青、黄色、緑に割れ砕け、壁や床、倩井たで色付きの圱で染めおいた。
    たるで、䞇華鏡の内偎に入り蟌んでしたったかのようで僕は諊め気味に、「どうせ、倢。」ず蚀っおみた。

    ──どうせ、倢  

    声は壁を螺旋状に撫で䞊げ、倩井に吞われた。

    どっちだ。
    結局、僕は持ち前の怠惰さで正解の探究を諊めた。

    僕は朚造りの怅子に座っおいる。
    いや、座っおいる、ずは蚀えない。
    だからず蚀っお、寝そべっおいるわけでもない。
    ちょっず、今の僕には説明ができそうにない。

    ただ、この朚造りの怅子はひんやりずしお心地が良い。
    傍には花桶があるけれど、なにも挿さっおいなかった。

    圌はここでもやっぱり僕に背を向け、たた地図を広げおいる。

    「次は  」
    「県鏡橋、ですよね。」
    「は」

    声が、ががらんずした空間に響いた。
    遮るものがないせいか、声はい぀たで経っおも消えずに残っおいる。
    圌は自分の声の残響の䞭に、蚀葉を泚ぎ入れる。
    「もう、芋ただろ。」
    こがれぬよう、あふれぬよう、揺らぎのない声だ。
    しかし、芋ただろうか。
    ここぞ来るために、幟床か橋を越えた気もするが、もう、芋た  

    ここからは、空が芋えない。
    色ずりどりのガラスがモザむクをかけおいるからだ。

    僕は色のせめぎ合う道を県でなぞる。
    圌はおし黙ったたた、僕を芋぀める。

    さあ、答えなさい。
    ずでも蚀っおいるように。

    圌の埌ろに、十字架が癜く浮かんでいる。

    わかりたせん、わからない、なんにも、わからないのです  

    それにしたっお、さっきからひどい栌奜だ。
    腕はだらりず䞋がり、座面に背䞭、背もたれに頭をもたせかけおいる。
    座ろうにも、座り方が思い出せない。

    「チリンチリンアむス、、、、、、、、、、食っただろ。あそこだよ。」

    僕は癜くお甘い、お花型のアむスクリンず呌ばれる氷菓子の味を思い出しおいた。

    でも、足りない。
    蚘憶が足りない。
    䜕が足りない  
    橋か、それずも、座り方か。
    僕はたた色ガラスに県をやった。

    味が色づく、赀、青、黄、緑  

    甘かった。
    どの色に倉わっおも、味は倉わらず甘いのだ。

    そうじゃない。

    「アむス、食べたしたか  」
    「䜕蚀っおんの。ふた぀も食べただろ それで、昌飯食えなくなっお  」
    圌は錻で笑った。

    違う。
    アむスの数なんお、どうだっおいい。
    僕が、知りたいのは。
    思い出したいのは──

    「ほら、もう行くぞ。」
    「どこに」

    ──船を迎えに行くんだよ。

    ならその前に、たたアむスを買おう。
    僕が、プレれントするからさ。
    なに味がいい
    さっきの
    わかった。
    そこで、埅っおいお。
    すぐ、戻っおくるから。

    朮颚が銖筋を撫でる。
    海の匂いの汗が滲む。

    お埅たせ。
    じゃあ、そろそろ行こうか。


    実は小説本文は、二二二二文字でした。
    それだけです。
    習䜜です、盞倉わらず。
    なにを緎習しおいるんだか。
    党く緎習する気ねえじゃん
    ずどこからずもなく聞こえたすが、気にしない。

    はい。
    #井䞊ず癜石
    です。

    ↑
    ここで網矅しおいたす。

    ↑
    今回の連茉、過去五回分。
    今回は本圓に毎回、䞀話完結。
    その䞊で党郚読むず繋がっおいる、実は。
    ずいうスタむルです。

    ↑
    これらは埋の話。

    ↑
    連茉䞭の二本。
    ぀぀じは䞉週間も䌑茉しおいるが、゚タッおいないので倧䞈倫です。

    ↑
    【゚ッセむ】
    このおじさんの無事が確認されたした。
    元気です。

    ↑
    ゆきお様・解説
    い぀もありがずうございたす。
    い぀にも増しお培底分析  
    圧巻です。

    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
    ラブラドヌルの匂いで肺を満たしたいアラりンドサヌティ。 9歳児に芪育おされおいる本末転倒人間。 文字に嫌われた人間が、し぀こく文字を掻き集める滑皜な姿を東京の片隅からお送りしおおりたす。 ※連茉小説も基本的には䞀話完結ずしお読める構成を目指しおいるので、おじけづくこずなかれ。

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