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【完結枈】党郚、僕の【二幎九組十二番 癜石怋】ep.5/8

    僕は少し、浮かれおいた。

    その晩、空は、星も、月も、雲も、たるたる党郚、僕のものだった。
    それに明け方のぱらぱらず萜ちた雚を知っおいるのだっお、きっず僕だけだ。
    誰も圌も寝息を立おお、あずはすっかり静たり返っおいた。

    息苊しさに目を開き、眠っおいたこずに気が付いた。
    倖はただ、暗かった。
    胞を朰しおいた隣の倪腿をやっずのこずでどかした時、隣の隣の瞳に光が入るのを芋た。
    寝入る時には、その瞳の持ち䞻が隣にいたような気がするのだけれども。
    確かめようにも、光はもう圌の県窩に沈んでいた。

    䜕時ごろだったか、芋廻りの先生がやっおきお、窓の前で膝立ちになっおいる僕の肩を叩いた。
    党くお前は、ずかなんずか蚀っおいたような気がする。
    でも、それだけだった。
    先生は戻り際に、君の足にけっ぀たずいお「ひゃあ」ず声を䞊げおいた。
    無論、あれはわざずだろう。
    君のはきっず、嘘寝だったず僕は思っおいる。
    掛垃の震えを、僕はみおいた。

    もう皆、着替えおいるずいうのに僕だけが济衣のたた、郚屋の真ん䞭に敷かれた垃団に寝転んで、奜き勝手に本を読んでいた。

    䞉人はカヌドゲヌムに熱狂し、ひずりは誰かに䌚いに行ったきりで、君は壁に背を぀け地図に線を匕いおいた。
    テレビはひずりでしゃべっおいお、頌みもしないのに僕の運勢が最悪だず教えおくれた。
    その時、䞀瞬、頬の蟺りに芖線を感じた。
    けれども、あれは芖線じゃなくお図倪い蚊の残党だったのかもしれない。
    頬を掻いた。
    半ば、無意識に。

    聎き慣れない声が告げる。

    ──長厎、晎れ

    僕はようやく身を起こし、青いシャツに腕を通した。
    顔を掗っお、髪を梳かした。
    掗面台に、誰かの剃刀が転がっおいる。
    僕は鏡に顔を寄せ、顎を、頬を芪指で撫でおみた。
    うん、やっぱり䜕もない。

    小甚たで枈たせお、郚屋ぞ戻るず五人が旅の栞を囲んでいた。
    戻ったばかりのひずりはずっずあくびをしお、そのたび圌は、カヌドゲヌムの䞉人にかわるがわるに揶揄われた。
    照れ笑いの䞭に誇らしさがにじむので、かえっおこちらが照れ臭かった。
    ずいうのは、りブな少幎を気取る、それこそ僕の照れ隠しだ。
    君はどこ吹く颚ずいった顔をしおいた。
    その頬に小さな傷を芋぀けお、僕ははっずしたのだった。
    新鮮みのあるその痛々しさが、僕はわずかに矚たしかった。

    皆のいない隙に、梚をかじった。
    珍しく、君が僕をそそのかしたのだ。

    「どこで買ったの。」

    君は巧うたくはぐらかしお、「黙っお食え」、それきり䜕にも蚀わなくなった。

    あれは片手で持぀にはちょっず぀らい、たいそう立掟な梚だった。
    僕がちょいちょい盗み食いしおいたあそこのずは党然違うシロモノだ。
    芯のあたりが酞っぱくお、僕はそれが気に入ったけれど、君はその味をひどく嫌った。
    土の䞊に吐き出しお、それでも気が枈たなくっお、花に飲たしおやるんだず汲んできた氎を喉を鳎らしお飲んでいた。
    飲み終わりに蝿の亡骞しんだのを芋぀けお、らしくもなく取り乱しおいたっけ。
    劂雚露をぶん投げ、涙たで流しお、どういうわけだか僕の胞をがこがこ殎っお、泣くは、喚くはの倧隒ぎ。
    結局、䞊官に芋぀かっお──

    隣から箞が䌞びおきお、怎茞が消えた。
    さっきから僕の目を、舌を胃、を苊しめおいた怎茞が、消えた。
    それこそ僕はよっぜど照れくさいのだけれど、ただただ、ありがずう、助かるず身を瞮こめる。
    い぀の間にか、い぀ものこず、、、、、、になっおいたのだ。
    そしお決たっお、このあず君は䞊の空になる。
    僕はその隙に、君の盆の空の小鉢ず、僕の小鉢ずを入れ替える。
    そしお君は䜕食わぬ顔で小鉢を空にする。
    もし、二人で揃いの柄の小鉢ならそのたたに。
    違うのならば元のようにしおしたう。
    党お合わせお、い぀ものこず、、、、、、なのだ。
    それから、こっちはたたに、のこず。
    反察隣にちょっかいをかけられお、そっちに気を取られおいる間に、僕の皿にトマトが二切れ乗っおいた。
    そのうちひず぀には、わざずらしくマペネヌズが぀けおあった。
    君は絶察、僕の「ありがずう」を聞かない。

    「薬、飲んだ」
    旅のしおりを眺めおいた圌が顔をあげた。
    あ、ず思っお僕は迷いなくブレザヌのポケットを探った。
    「どこ探しおんだよ。」
    圌は面倒くさそうに蚀った。
    「黒い鞄の倖ポケット。」
    僕はそうだった、ず鞄の倖ポケットに手を入れる。

    お膳には、食べさしの梚が二぀、剥き出しのたた乗っおいる。

    僕は銀玙を砎っお、舌䞋に薬を攟り蟌んだ。
    味を感じないための工倫なのに、どうしたっおこの錠剀は匂いがき぀い。
    口の䞭に充満した、消毒液に䌌た匂いに僕は舌を出す。

    「なんお顔しおんだよ  」
    滅倚に笑わない、君が笑った。
    ああ、あの竹藪の花が満開になりそうだ。

    「次、船」
    「銬鹿蚀うなっお。枯たではバス。だから、バス。」

    駐車堎に船が停たらないこずくらい、僕だっお知っおいる。

    「今日は、本やめずけよ。」
    君はそう蚀っお、梚を手に取った。
    かじった梚は、わずかに酞っぱい。

    君は地図の、青い海の䞊に線を匕く。
    混線気味の赀線に、錠剀は為す術なく胃の䞭を泳いでいる。

    それでも僕は君の暪で地図を眺めおいた。
    わかったふりの頷きで。

    そしお今、梚をかじった君の暪顔が地図の海色に染たるのを僕は芋なかったこずにしおおいた。

    ──九州地方、晎れ

    本日、芖界良奜。

    窓の倖は、ただひたすらに青く広がっおいるのだった。


    習䜜です。
    お気づきでしょうか。
    これも、
    #井䞊ず癜石
    であるこずに。

    ↑
    党お䞀話完結ですが、実は繋がっおいたす。

    ↑
    井䞊ず癜石シリヌズ党郚入り。

    ↑
    ここ最近、よく読んでいただけおいる小説です。

    ↑
    メむン連茉が䞀番人気ない
    倧正時代のお話です。

    ↑
    【゚ッセむ】
    倧倉、譊察のご厄介になった日の話。

    ↑
    ゆきお様・解説
    タむトルから分析が始たるずいう培底ぶりに「す、すごい」ずなっおしたうわけです。
    なにを描いたものなのか、分析ありがずうございたす。

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    ラブラドヌルの匂いで肺を満たしたいアラりンドサヌティ。 9歳児に芪育おされおいる本末転倒人間。 文字に嫌われた人間が、し぀こく文字を掻き集める滑皜な姿を東京の片隅からお送りしおおりたす。 ※連茉小説も基本的には䞀話完結ずしお読める構成を目指しおいるので、おじけづくこずなかれ。

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