
「銀か鉛か」組織犯罪の過去と現在。敵を知らずして勝利なし。
マキマだって思っているくらいだ。戦争はやく終わってほしい・戦争なんてこの世からなくなってほしいと、みんなが思っているだろう。

スペイン語の恋愛の歌が世界情勢を語っているように聞こえた。
一歩、永遠に立ち去る
二歩、ふり返らずに去る
三歩、もう東へ向かっている
南へ西へ、長い道のりだと思う
四歩、覚えておきたい
君が僕を愛したこと、僕が君を愛したこと
貴方が私を愛したこと、私が貴方を愛したこと
五歩、自分を見失わずに遠くまで歩いた
そして許した
もう六歩、もうすぐ七歩
千歩、それ以上続いていく

加筆修正が必要になる可能性が非常に高いため、現在進行形すぎる話題をとりあげないのが私のスタンスなのだが。かの国の愚策と愚行があまりにもひどく、今今のことも少し書きたくなった。
中身をごますりイエスマンにすげかえすぎて、責任感の乏しい人しか残っていないから。はたまた、背水の陣に近い英語に「だから必死の覚悟をもって取組む」というニュアンスは含まれていないから。未来永劫の存続を賭けて戦う方はビジネスマンより先にギブ・アップしないのではないか、という発想をもてないのだろうか。
This is a play on the classic "the market can be irrational longer than you can be solvent". But Iran is 100% not irrational. Everything Iran has done has been calculated (risk) and part of an obvious strategy. This war has not been their choice.
— Nik Stankovic (@nikstankovic_) April 5, 2026
They play tit-for-tat and want… https://t.co/ASXpzzAn5D
あからさまに腐敗しており、『サウス・パーク』で皮肉る余地もない。札束の山を燃やすジョーカーに勝てないゴロツキ的みっともなさである。ここにファンダメンタルなんてないの。
Oh my God pic.twitter.com/Ih4E38K6oH
— Andrew Kaczynski (@KFILE) April 8, 2026

(今今の)アメリカ政府よりよほどまともな思考を有しているため、実際うまくビジネスを進めているのはイランの方だが。
今回の停戦は、イランが米国の軍事圧力に屈した結果ではなく、ホルムズ海峡の通航を脅かす非対称戦術が予想以上に効を奏し、「イラン抜きでは安全が確保できない」という現実を国際社会に認識させたことで、イランは、この優位を交渉によって「利益確定」する段階に移行したと判断したと見るべきであろ… https://t.co/qbclyRoefV
— 川上泰徳:中東ジャーナリスト/映画『壁の外側と内側』 (@kawakami_yasu) April 8, 2026
これからどうなるの?専門性の高い人から教わって。動画は英語だから対談者のサマリーを貼っておく。
「停戦」と言われている。だが実は、これは停戦ではない。
— Alzhacker (@Alzhacker) April 14, 2026
イランと米国はイスラマバードで間接交渉をしている。しかしイラン側は、米国が約束の一部(凍結資産の解放など)を果たしていないと見ている。中東ではこれを「フダナ」と呼ぶ。一時的な休戦にすぎない。… https://t.co/rQoT5hhIjo
ユーモアのセンスさえ勝っていたのを見るに、想定以上にゆとりをもって取組めているのだろう。🇺🇸ファーストどうしたの?MGIA🇮🇱おつ!的なリリックをかまし、いい歌だと感心されていた。米国民から。
I have to say, Iran has shown quite a sharp sense of humor with its animated videos & messages like this since this war started. Didn't expect this. https://t.co/pGtzOrlTxf
— Elydia35 (@elydia351) March 22, 2026
Iran posted a video. The thing about their propaganda is, they're not lying in it. US propaganda is full of lies constantly. The Iran regime isn't good - but they also didn't start this war. pic.twitter.com/QZuj3nGE2a
— Anonymous (@YourAnonNews) April 9, 2026
ピンチをチャンスに変える。いざとなった時、冷静かつ毅然と問題に取組めるようにするには、学び続けていることや準備を怠らないでいることが大切さなのだと。リアルに見せてもらった期間だった。
イデオロギーというブラインドを下ろして、こういう景色を(も)見ようとしない人は、もったいないと思う。

イントロが長くなった。今回は全体も過去一長い。いつメンは過去回の貼り出しを読みとばしたり、疲れたらどこかで2回にわけたりして?、がんばって読んでほしい。
戦争反対はもちろんだが。戦争が二度と起きなければ世界は平和だとは、ぜんぜん言えない。
世界中の殺人事件の約4割は組織犯罪によるものである。
2015年から2021年の間で言うと。組織的な犯罪によって、世界中で少なくとも70万人が死亡した。武力紛争の犠牲者数に匹敵する数だ。
つまり。世界の一部地域では、大規模な暴力の主な原因は戦争や独裁政権ではなく、政治的目的さえもたない犯罪集団によるものなのだ。

ギャング・カルテル・マフィアなどが、恐喝・誘拐・殺人・麻薬密売・人身売買・天然資源の違法搾取……あらゆる犯罪で、善良な人々を苦しめている。

一例として。コンピューター犯罪における詐欺について広く知られるようになれば、被害は減っていくようにも思えるのだが。現実はそうなっていない。世界的に見て、被害者数も被害総額も増えている。
その理由の1つに、犯罪者らがより巧妙になっているというのがある。
インターネットを介した詐欺は今や、ギャングの暗黒面と企業の営業戦術を組合せたような犯罪組織によって、行われている。(このことは後半に書く)

主に、メキシコのカルテルの話をしていく。
在外公館や外資系企業が入る高層ビルが立ち並ぶメキシコ市中心部に、大勢の顔写真が貼り出されている。

2024年に撮影されたもの。
国内の行方不明者数のほとんどが、カルテルらに誘拐されたものと見られている。
地元警察はいつまで経っても「捜査中」。誘拐事件の数が増え・行方不明者の数が増えるほど、当然、捜査にあたる人員は足りなくなるわけで。
できる限り想像してみてほしい。あなたの伴侶と子供が買い物へ出かけたまま帰らず、警察から凶悪な犯罪者に誘拐されたのだろうとだけ言われ、生きているか死んでいるかもわからずに数年がすぎることを。
一般庶民が犯罪組織に搾取される日常を。
関連のある映画作品をいくつか貼っておく。
うちの息子は誘拐された・うちの娘も誘拐された。いつ行方不明になったか・いくら身代金を払ったか。警察には相談したか。同じ町の中で中年女性どおしがする会話がこれって……。「頭は2つ胴体は1つ」遺体袋を開いて、首無しとか上半身しかないとか以外に、そんな奇抜パターンがあるのかよと。想像を絶する世界だ。
「家族を守る」がこのレベル。
思ったよりずっと異様な世界観だ。
アメリカに住めた私も、ここにはちょっと住めないかもしれない。
(いつメン以外へ。いろんな話題が出てきてこんがらがる、と心配しなくていい。後で自然につながるように書くから、覚えていようとしなくて大丈夫。読む苦労しかかからない)
私が最も尊敬していた女性教師はメキシコ出身だった。あんなにバランスのよい知性と感性をもつ人には、もう出会えないのではないかと思う。「冷静と情熱の中間」的な人だった。
私は無意識下で、あこがれのあの人の雰囲気を模倣して生きているのかもしれない。

「ノスタルジア」というタイトルの彫刻。
ここ最近だけでも、数十人のメキシコからきた人たちと話したが。みんな明るかったしよく笑っていた。話がつきるたび、句点のように「テキーラー!」と言っていた。書いてから思い出したが、私がそう言うからノリで返してくれていただけだった。しかも、そこは「アミーゴ」でよかっただろ。意味不明だな(自分)。
やっぱり私は私だなと。ギャグみが強い。

テキーラは地名でもある。
ハリスコ州都から車で2時間ほど、火山のふもとの町に、テキーラの蒸留所がたくさんある。

世界販売量1位のテキーラ・ブランドである「ホセ・クエルボ」をつくる最古の蒸留所は、現在も稼働中。

メキシコガラスに見えるが、クロムクドリモドキ(現地の人はザナテと呼ぶ)の可能性も捨てきれない。前者は北東部・後者は都市部に生息している。

ザナテは流線型の体型で脚が長く、金色の瞳をもつ。
ホセ・クエルボ・エクスプレス。これに乗って蒸留所見学に行くツアーなど、あるのだと思う。


私はこの席をいいなと思った。
テキーラは、シャンパーニュ地方で製造されているシャンパンのように、原産地呼称が認められている。メキシコ国内の定められた5州でつくられたものだけが、「テキーラ」なのだ。
テキーラやソトルの原料となるアガベを栽培する農家のことを、ヒマドールと言う。

アガベはメキシコ原産の多肉植物で、200種ほどある。その内、ブルー・アガベという品種のみがテキーラに。

たしかに似ている🍍
伝統的な製法では。48時間蒸し48時間冷まし・粉砕し・加水と圧搾をし・抽出した液をタンクに移し・発酵する。アルコール度数が40~50になるまでに、数々の肯定を要する。生産者と職人のたゆまぬ努力があって、テキーラは生まれているわけだ。

このすごい建築物を見て。メキシコ・シティーの、ある実業家の所蔵する美術品が入場無料で見れる、ソウヤマ美術館。日本人の名字のようなサウンドだが、彼の妻の名前だそう。

Estadio Azteca は立派なサッカー専用スタジアムだ。

ラテン・アメリカのどこの人かわからないが。彼らがウィンクをしてくる時。彼らの瞳にうつる自分が見えるくらい顔を近づけて、デイ・オフをたずねてくる時。日本にいながら異国情緒を楽しむことができる。私にしか聞こえないクリスティーナ・アギレラをかけて、危険な安全性と濃厚な軽さに浸ることができるから、そういうことをしてくる彼らのことを私は好きだ。
日本へ観光旅行にくるような人らだから、ゆうちょうにかまえていられるだけだが。
また、以前にこんな話も書いた。
改めて思う。世界や人々には、本当、いろんな側面があるのだなと。
地域によってかなり差があるのでは?そうかもしれないし、そうではないかもしれない。
メキシコは、ラテン・アメリカから米国やヨーロッパへの麻薬密輸の拠点として、非常に高いレベルの暴力に直面している。数十もの独立したカルテルが国内に点在し、互いに抗争をくり広げながら、あらゆる犯罪行為を行っている。
これを詳しく書いていく。
米国のある男性が、タイムシェアを売ろうとして100万ドル盗まれてしまった。犯人は、メキシコのハリスコ新世代カルテルのメンバーだった。
(タイムシェア:高級コンドミニアムの1室などを短期間の不動産所有権/利用権として購入すること。バケーション・オーナーシップとも呼ばれる)
Cártel de Jalisco Nueva Generación(CJNG)ハリスコ新世代カルテル。

2020年にSNSに流れた、武装した男たちが登場する動画がの中で、彼らはサン・ルイス・ポトシ州とメキシコ州への進出を宣言していた。
地理を把握しないと何事もあたまに入っていかないため(主観)、地図からいく。

美しい街並みを見せてくださる動画をお借りする。ぜんぜん、発展した都会的な場所だ。
自称シカリオらは(Sicario はスペイン語で暗殺者)軍服やヘルメットやスカーフを身につけ、このように語った。
「サン・ルイス・ポトシの市民の皆さん、おはよう。我々はハリスコ新世代カルテル。ファミリア・ミチョアカナという忌まわしい災厄を根絶するために来た。君たちを助けに来た」
La Familia Michoacana は、ミチョアカン州(位置は上に貼った画像で見て)を拠点とするカルテルだ。
まるで、救世主かのような口ぶりだが。単に、ライバルのカルテルに宣戦布告しているだけである。このシマは俺たちがいただくぜ的な。

「当局の皆さん、この闘いはあなた方に対するものではない。我々は、恐喝や数々の虐待によって被害を受けた市民の福祉のために、活動するのだから」とも言いそえていた。
そうなの?まさか。ロケット推進式手榴弾で軍用ヘリを撃墜したり、州政府職員を複数人殺害したり、犠牲者の遺体を橋から吊るしたりする連中だ。
彼ら曰く。サン・ルイス・ポトシ州警察署長が、州都における麻薬販売を統括している。
そうなの?この人はどうか知らないが、広い意味でこちらは本当だ。一部の警察や一部の政治家はカルテルと賄賂でつながっており、警察がまともに機能していない地域も多い。
カルテルの名前が複数出てくると、こんがらがるかもしれない。これ以上話を進める前に、まとめておこう。

カルテルらは、しのぎをけずっている = 激しく争っている。
いわゆるヤクザ言葉では、上納金や金儲けを意味する「シノギ」だが。本来、苦しい時期を乗り越えること・厳しい生活の手段のことを表す。



苦しい時期・厳しい生活などと聞くと、私たちにも関係あることのように思えてもくるが。絶対的な違いがある。それでもまっとうに懸命に生きる多くの人々は、私利私欲で他人を物理的に傷つけたり社会を混乱に陥れたりしない。
背景や流れを追求することは、よりよい社会づくりに必要不可欠であるため(元栓を閉める必要がある)。あと、普通に思いやりの観点からも。こういう発想も失ってはならないが。


自業自得の凶悪犯罪者、どんなあつかいをしたってかまわない?それは大枠では危険思想だ。


話の路線がズレていくような気がして嫌な人、ごめん。大事な話だから書くよ。
Ben Gvir, ministro de seguridad de Israel:
— Julián Macías Tovar (@JulianMaciasT) April 7, 2026
"Yo fui quién les quité a los palestinos todos sus derechos en prisión, les quité los comedores y la comida, las visitas, las salidas al patio, el derecho a estudiar y ahora quiero quitarles también sus vidas". pic.twitter.com/jKrdZ8keSV
イスラエル安全保障相の人が、「刑務所でパレスチナ人の権利を全て奪いとってやった。食事も面会も中庭への外出も学ぶ権利も奪いとってやった。次は命を奪いたい」と言っている、なかなかの衝撃映像。
🚨 ISRAELI OFFICIAL THREATENS THE WORLD LIVE 🔥
— S. Blackwood | Briefs (@BlackwoodBrief) April 13, 2026
"Anyone who criticizes Israel is our enemy.
We will watch you through Google.
We will expose your weaknesses.
We will get you fired from your job.
And if you own a business, we will bankrupt you."
This is not a random… pic.twitter.com/CWW5HJYdrU
「ユダヤ人学生をターゲットにする者、生涯にわたってネットで監視する。反ユダヤ主義者、解雇し破産させる」と言い放ったことがあるのは、アメリカの親イスラエル非営利擁護団体のエグゼクティブ・ディレクターだ。この人、実際にそれで400人を無職にしたとか言ったこともあるからね。うちら、ジェノサイドに異を唱えるという、当たり前のことをしているだけなんだけどと言いたい。
以下、2015年のBBCやロイターの報道より。こんなに、笑ってはいけないことで笑ってしまういそうになるものが、他にあるだろうか。


世界中の歴史家もイスラエルの一部政治家もホロコースト記念館も、彼の解釈を否定した。
フセイニ氏がWWⅡでナチス・ドイツを支持したのは、パレスチナ地域をユダヤ人国家とアラブ人国家に分断する英国に反対したが故、とも言えるし。ヒトラーが彼と会談した(会談したのは事実)から、ホロコーストが起こったわけではない。そんな解釈は矮小化の極みである。

自分だったらナチスを支持なんてしない?私も。でも、こんな人たち↓と仲良くなれる?私は無理。
(かつて英国は、バルフォア宣言:パレスチナにおけるユダヤ人の民族ホーム樹立を支援と、フセイン・マクマホン協定:フセインにオスマン帝国への反乱とひきかえに独立アラブ国家の建設を約束と、サイクス・ピコ協定:英仏露が交わした中東の戦後分割に関する秘密協定を同時期に出していた。三枚舌外交)
中東での足場作成と地中海の支配にもっぱら関心をもち、そこに住む人々のことなどどうでもよかった英国が、将来どんな政治問題をひき起こす可能性があるかなど気にしたわけがない。
ネタニヤフは本当にパレスチナ人のせいなんて思っているの?目的のためにこういう手段をとっているだけなの?真実は煙幕の向こうにあるらしいから、私にはわからない。





みんなに事情はあるが、どこかで線引きをしなければならない。だから国際法などがある。だから、〇〇は違法・△△は犯罪というのが定められている。
「イスラエル政府の指導者が隣人を憎むあまり、ユダヤ人600万人を殺した極悪人さえ免罪してもかまわないと言う、悲しい日」2015年にはすでにこのように言われていたが、私は、アタオカが1人で何か言っている・ほっとけという認識だった。トランプに対しては最近まで。
だが、現実は悪夢よりひどい展開になった。
🚨 JUST IN: Benjamin Netanyahu issues major threat to Spain 🚨
— Matt Wallace (@MattWallace888) April 10, 2026
“We have the most moral army in the world, but you are about to pay an immediate price” pic.twitter.com/QKQohX2Q5S
次はスペインを(トルコをだとも言われている)攻撃したがっているネタニヤフ。無論、アメリカを使って。
現在進行形すぎる出来事を書くのを嫌う私は、この過去回で、物語風にすることで表現していた。下に貼っておく。
私が考えを変えたのはこの頃だった。つまり、本当につい最近までトランプに対して、ビジネスマンとしてある程度うまくやるだろうと思っていた。






有権者たちが反省しているのを見ると、かわいそうに思う。運命の日があったのだからしかたないよ。この日、彼が勝つと決まった。これは「誰だって」投票する。

マクロな話。〇〇があってむしろよかったと言えるような未来を築けるかどうかは、本当は、いつだって私たち次第なのだし。
本題に戻る。
ネメシオ・オセゲラ・セルバンテスという人物の話をする。
通り名はエル・メンチョ。シナロア・カルテルに次ぐ勢力を有するまでなったハリスコ新世代カルテル、その創設者。なんと、元警察官。
2026年にメキシコ国防省は、コカイン・メタンフェタミン・フェンタニルを大量にアメリカへ密輸する巨大犯罪組織を率いるエル・メンチョが、逮捕を目的とした治安作戦で死亡したと発表した。
彼の死は、メキシコ・アメリカ・ラテンアメリカにとって大きな進展だと。麻薬カルテルとの戦いにおける勝利を意味すると。

2020年にも、メキシコ大統領は麻薬戦争の終結を宣言していた。2022年にも、メキシコ政府が同様の見解を述べていたと思う。(リーダーの誰それなどは問題の本質ではないとか。マクロに見て治安がよくなればいいのだとか)
では、なぜ2026年に打倒する対象があったのか。彼を始末できてどうすごいと言うのか。🤔
ハリスコ・カルテルは、その報復だとして、都市を荒らしてまわらった。数十の銀行や企業が被害を受け、市民は自宅待機となった。
みちゃみちゃやんけ。

時をさかのぼって見てみよう。
1970年代。メキシコ政府は米国と協力して、シナロア・カルテルに対する一連の軍事攻勢に踏み切った。
残念ながら、この作戦は逆効果だった。
歩兵と呼ばれる下っ端らは、多くが殺害されたり刑務所送りになったが。組織の幹部連中は、そのほとんどが無傷でシナロア州から脱出した。彼らに、米国との国境付近を含むメキシコの複数の他州で、新しい密売ルートを構築されてしまったのだ。
追いつめるたびに、新しい地域に広がり強大化していく。

活動範囲が拡がる → メンバーが増える → シノギが増える → 組織は金持ちになる → 警察や政治家を買収したりできる可能性。
1980年代に本当にそうなった。グアダラハラ・ティファナ・ファレスなどのメキシコ都市の警察幹部らが、カルテルらの支配下に。

(前述したように)ハリスコ・カルテルは、今現在もサン・ルイス・ポトシの警察は腐敗していると言っている。ハリスコ州のグアダラハラはどうなのか。メキシコ第二の都市なのに。

1990年代。密輸拠点の支配などをめぐり、シナロア・カルテルで内部抗争が頻発するようになった。新興勢力と結んで、成り上がろうとする者たちも出た。
新興勢力の1つに、軍の麻薬組織対策部隊の隊員らが闇堕ちして生まれたグループ、なんてのもあった。

メンバーはいくらでも獲得できる。今日明日の生活費にも困っていて、輝かしい将来など期待できるはずもない若者たちの中から、雇えばいいのだから。
ラテン・アメリカとカリブ海地域は、世界で最も不平等な地域の1つだ。もう1つはサハラ以南のアフリカ(後で少し書く)。

今さら人に聞けない、なんてことはない。はずかしいのは、知らないのに知ったかぶって永遠に知らないままな人だけだ。(別にこれを知らなくてもいいが、そういう流すくせの意味で)

これはこれ、それはそれ。
ヒスパニックがスペイン語圏出身者やその子孫を表すのに対し、ラティーノはスペイン語圏に限らずラテン・アメリカ全域の出身者やその子孫を意味する。ヒスパニックは言語的概念・ラティーノは地理的概念を含む。ーーという定義もおかしくはないが。
ロマンス諸語は、ローマ帝国の民衆の話し言葉を起源とする言語グループで。スペイン語・フランス語・イタリア語・ポルトガル語・ルーマニア語が5大主要言語である。文法や単語に共通点が多く見られる。ローマ帝国の民衆の話し言葉 = 俗ラテン語。
みんなラテン系、という一言の方が的確に思えてくるくらいだ。
ここでより重要なのは。彼ら彼女らが、かつて、スペインやポルトガルの植民地支配を受けていたことだ。





あなた、もしかして、ジパングを見たかっただけなのでは……。私のコロンブスのイメージは、ちょっとエレン・イェーガーだ。夢を叶えるためなら世界なんかどうなったっていいーーぶっとんでいるが否定しきれない。
心の底からほしいものがある時、私も、誰かを悲しませてでもそれを獲りにいくのかもしれない。



話を戻す。
麻薬輸出幇助などの罪で、2019年に逮捕され2023年に有罪判決を受けたのは、カルデロン政権下で公安相をつとめていた人物だった。
(カルデロン政権については後で解説する)
麻薬組織の壊滅をめざすと宣言し、大規模な掃討作戦を指揮した張本人が、シナロア・カルテルから賄賂を受取っていたことが明らかになった。裏では、むしろ、カルテルを保護し麻薬輸送を支援していたことが判明した。
私たちからすると、『インファナル・アフェア』か『ディパーテッド』か、という感じだが。メキシコではこれがリアルなのだ。
ジャック・ニコルソンが熱演したキャラクター、アイルランド系アメリカ人で犯罪組織のボスが、こう言っていた。
「昔は、それぞれにそれぞれの教会があった」「俺は環境の産物になりたくない。環境を俺の産物にしたい」「誰も与えてはくれない。自分で奪いとらなければならない」

このキャラクターと同姓同名のマフィアが実在したのだが、アメリカナイズされたマフィアの典型と言われた人物だったため、性質が合致しない。モデルはジェームズ・ジョセフ・バルジャーという人らしい。
警察や政治家とカルテルらが蜜月関係にあるというのを、陰謀論やら何やらと一緒にするのは、まったくもって愚鈍な考え方である。
メキシコやコロンビアで生産された麻薬は、陸路・海路・空路・地下道を通って、密輸されている。警察や軍の検問をいくつ通過しなければならないと思う。「そう」でなければ、逆に、どうやって輸送を成功させていると言うのか。たとえば空港なら、管制官の一部を買収済みのはずだ。
『Sin City』に警官は善人として出てこない。
欲に目がくらんで、犯罪の片棒をかつぐ人ばかりではない。要求に従わないと本人や家族に危害を加えるなどと、おどされているケースも多々ある。
生活に困窮している若者らを組織にスカウトするのは容易である、と先述したが。少年を拉致して無理やり構成員にするだとか、そんなパターンもある。
何か、解決策はないのか。
アメリカがメキシコよりも安い麻薬購入ルートを他国に見出せば、メキシコの治安は改善されるかもしれないが、問題が他の土地へ移るだけだ。
需要がある限り、供給は止まらない。
一番の解決策は、元栓を閉めること = 米国の麻薬依存者を減らすことだが。言うは易し行うは難しの極み。
麻薬栽培に代わる新たな農業を活性化させ、麻薬産業に依存しないようにする試みで。タイの「ロイヤル・プロジェクト」のような成功例も、なくはないが。稀有な例である。
ラーマ9世ほどのすばらしいリーダーが、長い年月をかけて奮闘努力をして、成し得ることなのだから。


あたまがよくてこころもよい、理想的な指導者。
紛争ダイヤモンドについて、動画をお借りする。端的だが正しい基本解説だ。

映画『ブラッド・ダイヤモンド』はすばらしい作品だ。エンディングに流れるメッセージを見て、行動を変える人は確実にいる。新しい価値観として定着すれば、世界が変わり得る。
(シエラレオネの難民とダイヤモンド業界の悪役に直接つながりがある描写などは、デフォルメされたものだが。実際は、ダイヤモンドがカッティング・ホイールにかけられるのは、複数の国や人の手を経てロンダリングされた後だ)
解決策の1つ。↓
上に貼った動画で説明されている、あらゆる残虐行為がまかり通っていた内戦の後は、エボラの猛威がシエラレオネを(も)おそった。
いいお話をシェア(いい本を紹介)してくださっている動画をお借りする。本当に超いい話だった。

これは多くのアフリカ諸国に共通する「病理」だが、シエラレオネの経済は外国の援助でどうにか支えられている。
経済自由度指数(資本家や起業家の活動しやすさの目安)ランキングのトップは香港で、シエラレオネは最下位に近い。
彼ら彼女らの生活はあまりにも過酷で、彼ら彼女らの絶望はあまりにも深い。

強力な民間セクターを形成できないというのも、アフリカのほとんどの国が抱えている問題だ。
アフリカ版マーシャル・プランを解決策として提唱する者もいるようだが。(WWⅡ後に西欧の復興を支援するために米国が主導したのが、マーシャル・プラン = 欧州復興計画)
コステロのセリフが、マフィアのイキりでなくリアルなアドバイスに聞こえてくる。「昔は、それぞれにそれぞれの教会があった」「俺は環境の産物になりたくない。環境を俺の産物にしたい」「誰も与えてはくれない。自分で奪いとらなければならない」

問題を解決するために本当に必要なのは、(いつ何時減ったり止まったりするかわからない)援助ではなく、強力な民間セクターに基盤をおいた経済を築くことだ。
政治的に正しい協同組合などでは、微妙だということ。大国の財界リーダーたちが力を借す他ない、ということ。セットで必須なのは腐敗していない政府、ということでもある。
貧しい若者が「いい身なり」をしたがる場合、良質な素材でつくられた物などより、ブランド・ロゴをわかりやすくあしらった物などを好む傾向がある。まわりに誇示したいからこそ、力を欲しがるのだ。
そうしてなるのは、アルノーの所有物だが。


麻薬カルテルから生まれたサブカルを Narco culture や Narco Glamorous と言ったりするらしい。
麻薬密売組織(ナルコ)の富や権力や危険なライフ・スタイルを、称賛や美化する風潮。
そこに整形手術が含まれるというのは、ステイタスの1つ(裕福だからそういうこともできると)に思えるかもしれないが。ネタ元は、しょせん、彼ら彼女らが逃亡生活をおくっていること・逃げ隠れせねばならぬ人生をおくっていることにある。

世の中にはさまざまな自慢があるのだから、麻薬密売人の妻や愛人という類の自慢があっても、おどろきはしない。威圧的な態度も重要な要素なのだろう。

誰?ハリスコ・カルテルの財務最高責任者として、資金洗浄を主導していた女。逮捕時の写真だと思う。男ばかりではないと表したくて、出した。
ちなみに。イタリアン・マフィアのファッションは、Classic Mobster(古典的なギャング)というのに分類される。
どんなの?『ゴッドファーザー』だよ。


邪道かもしれないが、あえて、リミックスものを貼っておく。
麻薬王らは、砦のような城のような邸宅に住みがち。窓が少なく会議室があり最先端のセキュリティーをそなえているが、インテリアは非常に豪華で異国の動物を飼っていたりする。

1990年代にフアレス・カルテルのトップだった人物が建てた家は、千夜一夜パレスと呼ばれていた。地下に洞窟プールがあった。
シナロア・カルテルのボスは、200頭以上もの動物を飼っていた。

レアな猛獣を所有できる俺様的な?
SNS映えという概念も構造的には同様であるため、大勢に関係ある話だ。私はそんなことしないという人も、どれだけ安く手に入れたかでマウントをとったりする。笑
みんなするんだよ。
アラビアン・ナイト アラビアの夢のように 魔法と砂の神秘的な土地 見た目以上のものがある
あなたを導く道がある 善へと導く道あるいは貪欲へと導く道 あなたの願いが操る力
闇が広がるかあるいははかり知れない富を見つけるか あなたの運命はあなたの手の中にある
ここに入れるのはただ1人 真の価値を秘めた者 磨かれていない原石
マジック・リアリズム。現実に非現実的な要素を混ぜる・非日常を日常化させる物語ジャンルのことをこう呼ぶ。
ノーベル文学賞を受賞し、ラテンアメリカ文学ブームを起こした、ガルシア・マルケス『百年の孤独』が最も有名だ。


コロンビアには、マジック・リアリズムを体現したような男が実在した。パブロ・エスコバルだ。
麻薬王と言えば、この人だろう。かつて世界最大の勢力を誇った麻薬密売組織で犯罪組織、メデジン・カルテルの創設者。

最盛期、世界に流通するコカインの8割の出元はこのカルテルだったと言う。マイアミ・ルート(麻薬類がコロンビアからアメリカへ渡る)を開拓したのも、このカルテルだった。
米国は彼を諸悪の根源だと思っているだろう。
コロンビアの麻薬戦争でも。コカインを売って大金を手にしたカルテルが……続きを書く必要がないくらいだ……警察や政治家を懐柔していった。メジデン・カルテルは、他カルテルらに容赦なく抗争をしかけ、ナルコ・ビジネスを独占した。
エスコバルのモットーは Plata o Plomo だった。
どういう意味?銀か鉛かという意味。どういうこと?俺からの賄賂を受取るか俺に殺されるかということ。

暴力を用いてコカの葉を黄金に変え、巨万の富を得る。マジック・リアリズム。
(1982年には、コロンビア議会選挙に出馬し下院議会の補欠議員に当選した。1987年には、『Forbes』 の長者番付で世界で7番目に裕福な資産家として紹介された)
世界で最も危険とされる犯罪者が、世界で最も優秀とされる経営者たちと、肩を並べる。まじでマジック・リアリズム。
メデジンの街並みを見せてくださる動画をお借りする。
「元スラム街で現観光地。かつて麻薬戦争の中心地だったが、2002年に政府がカルテルの追放に成功し、治安がとてもよくなった。世界中から人々がおとずれるようになり、今は活気に満ちている」と解説されている。



こさえられた仮想敵と戦うことに乗り気になってしまうのは、昔も今も同じような層か。ここで、田舎の高齢者だけを想像するのはあまい。陰謀論にハマってしまうのは実は若年層、というデータもある。(広大なネットをさまよってありとあらゆる情報にふれてしまうからな)
いずれにせよ、「怒りは貧乏人に残された最後のエンタメ」などと言い放てる人間は森全体が見えていない。あと、自分が小バカにするような人たちにゴミを回収してもらったり・駅のトイレを清掃してもらったりしているのかと。



2006年9月、メキシコ中の人々が事態の深刻さに気づいた。

ミチョアカン州のナイト・クラブに黒ずくめの男たちが現れ、ゴミ袋をドサッと落として去っていき。中から生首が5つ転がり出てきて。

デジャブがすぎるが。米国の協力も得て、2006年にカルデロン政権が開始したカルテルに対する掃討作戦も、また武力衝突を激化させてしまった。
多くの民間人をもまきこみ多大な被害を出し続ける、メキシコ麻薬戦争のはじまりだ。

中央にオバマ、右にカルデロン。
最も集中してカルテルの摘発が行われていた間(6年間)、警察・政治家・ジャーナリスト・一般市民に、約7万人の犠牲者が出た。
(先述したように)麻薬組織の壊滅をめざすと宣言し、大規模な掃討作戦を指揮した張本人が、シナロア・カルテルから賄賂を受取っていたのにだよ。裏では、むしろ、カルテルを保護し麻薬輸送を支援していたのにだよ。
2014年、シナロアのボスが逮捕され。2015年、シナロアとハリスコ以外は一旦弱体化。2016年、より小規模なカルテルらがまた生まれ。2017年、カルテルがらみの死者数は過去最多に。2018年、さらにその数を更新(2割増)。大きな改善を見ないまま、現在に至る。
メキシコ政府が(はじめに)「麻薬戦争は終わった」と公言したのは、2016年なのにだよ。

コロンビアでうまくいったことがメキシコでうまくいかないのは、警察や政府の腐敗のせいなのでは?闇が深くて私にはわからない。
自分らもむごたらしい死をむかえる可能性がかなりあるとわかった「歩兵」たちは、脱退していったか。
否。彼らはますます過激になり、死の象徴そのものに傾倒するようになった。


いろんな意味で、今さら引き返せないのだ。
愚か?この種のバイアスを克服できている人は、そんなに多くないのではないか。


「イメージ」草。これ、なかなかヤバいよね。

エレンの「リセット一択です」・サンクコスト云々どころか。進歩が一直線のイメージだからだと。とにかく戻るというだけで嫌なのだと。
めんどうくさいことを避けた産物としての継続や前身、選択することがだるいが故の一点集中や他可能性の排除。カラクリとしてありそうで笑う。もはや、自分たちで自分たちを笑おう。
勝つために知らねばならない「敵」は己の中にもいる。私は、孫子のアドバイスをそのようにとらえている。
あなたエミネムは好き?
弱そうだからいいのが彼だ。彼の高めの声は、何かをうったえようと声量を出すほど、か細い悲鳴のように響き。彼のきゃしゃめな見た目は、今にも消えてしまいそうだが、懸命に生きていることをより感じさせる。
先ほど森が見えていないとした類の人らに、ジョーカーやエミネムの後ろにいる無数の男たちも見えないのか、と言いたい。




【赦し】とは何か。
人間は、不完全であることを互いに赦しあいつつ相手の存在を認め、共に生きるもの。両者の間に不適切な行為があったにもかかわらず、それを乗りこえ、互いの存在を受け止めあう関係になろうということ。
【7の70倍の赦し】とは何か。
マタイの福音書18章21~35節。ペテロはイエスに、7回まで赦せば上々かと問うた。当時のユダヤ教のラビたちは、3回以上は赦さなくてもいいと教えていたため(これはこれで実践的な教えだ)。イエスは無限に赦せという意味で、その70倍と答えた。キリストだけ、言っていることの種類が違うのがわかるだろう。
このようにして、ガチで最終的に、神は我々を救うのだ。


私たちにそれが欠けていたから犯罪者が生まれた。
こちらからお借りした。








米国のある男性がタイムシェアを売ろうとしてハリスコ・カルテルに100万ドル盗まれた、という話に戻る。
(どんだけ前だよと思うよね。確認しに戻らなくても大丈夫なように書く)
こういった詐欺が非常に儲かることを知ってからというもの、カルテルたちは麻薬密輸業務をコール・センター業務に切替えている。そして、高い確率で成功している。
見るからにあやしい風貌の男らが、煙が充満した暗い部屋に座りこみ・毎日何百件もの電話をかけ・必死に1人の被害者を探しまわっているーーもう、そんな時代ではないようだ。

犯罪組織、新しいことにトライしていて、めんどうくさがりやじゃあないじゃんと思うかもしれないが。そういうことでもないのだ。
ハリスコ・カルテルと密接な関係をもつ人物が、米国の記者にこう語った。「これは、経費や労力をほとんどかけずに、莫大な利益をあげれるビジネスだ。プエルト・バヤルタ(メキシコのリゾート地)には、のっとることのできるコール・センターが無数にある」
コール・センターをのっとる = 従業員を脅迫して悪事を働かせる。ハリスコ・カルテルは、2010年に小さなコール・センターを1つのっとったことから味をしめ、これを続けている。

ある朝、あなたのオフィスに、ギャングが武器をもって押し入る。短い悲鳴をあげてマグカップを床に落とす女性社員、トイレから戻ってきて見た光景にポカンとする男性社員、おかまいなしに鳴り響くクライアントからの電話。
お前たちはこれから俺たちのために働く。理由など考えるな。今まで通り、そういう仕組みなのだと受け入れろ。諸君がこれまでしてきたことと、やることはほとんど変わらないさ。では、今日も一日がんばろう。

一部の会社は、解約手続きへ行きつくのを相当困難にするだとか、違法ではないという範囲内で高齢者や情報弱者をなかばだまして、収益を得たりしているだろう。
カルテルが利用しやすい下地が用意されていて。彼らからしたら、暴力を用いてそれをのっとるだけでよかった。
今日も誰かは、タイムシェアの購入者を代理しているわけでも金融会社で働いているわけでもなく、未来の犯罪組織のために働いている。

この手口は世界中で模倣されていった。
例)インドでテクニカル・サポート詐欺として。ジャマイカで懸賞詐欺として。東南アジアで仮想通貨詐欺として。アフリカで恋愛詐欺として。
冒頭で述べたように。ネットを介した詐欺は今や巨大なビジネスとなっており、世界中の巧妙な犯罪組織によって運営されている。
米国政府関係者によると、投資収益率は麻薬密売よりもよい。
たしかに。コロンビアから1kgのコカインをアメリカに持込むより、かかる経費ははるかに少ないように思える。
リスクにいたっては、無限に低く思える。武装した犯罪者に囲まれても、普段ジムで鍛えている〇〇さんが果敢に立ち向かうのか。ありえない。
いや、そういう勇敢な事例が今まで1件もなかったわけではないのだが。
あるコール・センターの外で複数の遺体が発見された。「仕事」を断わってカルテルに殺害された従業員らの遺体だった。
カルテルは、彼らの遺体の一部を48個の袋に分け入れて市内にばらまくことで、広く見せしめにもした。自分たちに逆らう者を世間の注目を集めるようなかたちで見せしめにするのも、凶悪なカルテルが得意とすることだ。

米国企業の約半数は、ランサムウェア攻撃を受けたことがあると報告している。

サイバー・セキュリティー業界で最も周知の事実?ランサムウェア集団に身代金を支払ってはならない?
企業らは、支払う前提かのように、データを復旧させようと身代金を渡していることもある。海外の警察は、被害者に経験豊富な身代金交渉人を紹介することもある。
交渉し妥協案を見つけ身代金を支払う、犯罪者との約束を信じて。「善良な」サイバー犯罪者・約束を守ることに定評のある犯罪集団というのが、存在する。
世の中おかしなことだらけだが、これはトップ・レベルにおかしなことだろう。
彼ら彼女らにとってはどこまでいってもビジネスなのだと、妙に納得している私もいるが。

犯罪組織と交渉するというのは、実際どのようなものなのか。私にはわからないことだらけだが、知っていることもある。
サイバー攻撃を受けた企業らは、犯罪組織に要求された金銭をどのように支払っていたのか。もっぱら、ビットコインで支払っていた。
金融における革新において、犯罪者がその用途を悪用しようとするというのは、歴史上よくあることだが。ビットコインはこの原則を劇的に示していた。
過去形で書いているのは、捜査方法が発展し、暗号通貨は匿名性が高いとも言えない状態になったからだ。

『Tracers in the Dark:The Global Hunt for the Crime Lords of Cryptocurrency』(闇に潜む追跡者たち:仮想通貨犯罪組織の首領たちを追う世界規模の追跡)という2022年に出版された本に、暗号通貨の捜査の発展が紹介されている。
現金よりも追跡しやすい側面もあると語るのは、ブロックチェーン捜査に最初のブレイク・スルーをもたらした数学者、サラ・メイクルジョン氏だ。

英中央銀行の要請を受け、RSコインを開発したのも彼女。
メイクルジョン助教授は、ビットコインでさまざまな商品を購入していた経験から(それが実験を兼ねることとなり)、ウォレット・ソフトウェアの特徴的な動作を発見し。取引の連鎖を追跡することを可能にした。
プライバシー保護の観点で批判はあるものの、ブロックチェーン分析の標準化・コンプライアンス基準の確立・暗号通貨市場の透明性向上に寄与したと言える。
彼女の探究心から生まれた分析が、ブロックチェーン解析ビジネスの基盤に。

2019年に、Mt. Gox(渋谷区に拠点をかまえていたビットコイン交換所)から盗み出されたビットコインの移送場所をつきとめたのは、この「チェイナリシス」だった。
最近、Forbs や WSJ が報じた。ベッセントが議会にCLARITY法案という暗号資産市場構造法案を可決するよう求めた、その背景には、今後のステーブル・コインに関するチェイナリシスの報告書があると。
レクター博士からクラリスへの手紙
「追伸:明らかに、この新しい任務は君の選択ではない。むしろ、取引の一部だろうが。君はそれを受け入れた。君の仕事は私の破滅を仕組むことだから、君にどれほど幸運を祈るべきかわからないが。きっと、私たちは楽しい時間をすごせるだろう」
サラ・メイクルジョンのことをもっと書きたいのだが、文字数が……。優秀なだけでなくユニーク。世間に自分の過去や内面を明かしてくれる人だから、知れたことで。私の印象では、この過去回で書いたようなここちよいグロテスクさももつ女性。
10年前より暗号通貨の種類は増えた。2026年3月時点で約3,600万銘柄が登録されているのだから、「増えた」どころではない。
麻薬密売組織が麻薬以外をあつかうようになったのに、この種が変化に適応しないわけがない。

依然として、戦いは続いている。いたちごっことして、永遠に続くのかもしれない。
「電話をしてこないで」という方針が、顧客を犯罪者の手に渡してしまう可能性。
サポート・ラインに電話をかけてもつながらない顧客や、企業のホーム・ページを見ても答えを見つけられない顧客は、あやしい小島に泳ぎ着いてしまうかもしれない。
彼や彼女と「つながっている」他の人たちも、危険にさらされかねない。

より具体的には。
犯罪組織は、フライトがキャンセルされてせっぱつまっている旅行者をねらって、偽のウェブサイトを仕込んであったりする。
マルバタイジングと呼ばれるサイバー攻撃だ。マルウェアとアドバタイジング(広告)をかけあわせた造語。クリックを必要とせず、広告表示だけで感染する場合もある。
迅速なカスタマー・サービスを常に提供すれば、顧客が悪質なウェブ・サイトに誘導されてしまうのを減らすことができるだろう。
企業にとって負担であることはわかるが。セキュリティー予算全体の一部として、顧客サービスへの投資を行うべきである。その方が、総じて、メリットは多くデメリットは少ないはず。

ケチっているのではなくて本当に人手が足りない?それはそうだよね、ごめん。
記事をお借りする。
「これには、Apple Google Microsoft AWS NVIDIA CrowdStrike など平時は競合するテクノロジ一企業が、異例の連携を見せている」
動画もお借りする。
「公開されている情報が本当ならだが、ChatGPT の時とは違う。公開されないのだからたしかめようがないが事実なら、Mythos がこのようなあつかいになるのもわかる」


能力の大幅な向上に対し、危険な出力をおさえるセーフ・ガードがおいついていないため、一般提供しないでおくと。
これは、とりあげて意味のある部分だろう(詳細は真偽不明だからね)。マクロな話、何にでも番人や守人は必要だ。


私は漫画を読んでいないため、構造しかわかっていないのだけれど。映画はエピソード0で、『クローズ』の主人公はこの人なんだよね?良いリーダー感。桜木花道に似た名前や髪型は、クリエイター間のリスペクト・オマージュなのだろうか。だとして、そういうのいいよね。
ブロックチェーン技術が可能性を秘めていたのは間違いないが、誰かのすばらしいはずだった仕事は悪用されてしまった。そのプロセスと関係者の誠実さを守る、責任ある番人が存在しなかったからだ。
「羽は太陽に灼かれ飛ぶこともできないが 俺は飛びたい飛び続けたい」矛盾なんかじゃあない。カラスでイカロスなんだね。




ケンカなんかしてなんになるのww?と、ブリューゲルもブレヒトも言わないだろう。
彼らからしたら、エネルギーの発散のしかたが他にない、何かに全力で取組みたいが対象が見出せないのだ。日本に生まれたって、本当はこんなこともあんなことも選べるというのが見えづらいせまい世界というのは、確実にある。
そんな中でも、何かをやりはじめてそれだけをずっとやり続けて、裕福になれていないとか有名になれていないとか、気にしないでと言いたい。継続が全てでもなし。その時その時、一所懸命やっていたらいい。
テキトーこいてなどない。私の本心だ。

この映画の切り抜きを見て制服について考えたと言ったら、そこ?と笑われるだろうが、この映画の切り抜きを見て制服について考えた。
所属チームに対する帰属意識を保ったり高めたりするのに、思った以上に、制服というのは役立つのかもしれないと。
Uni-系の言葉であるユニフォームは、ラテン語源だと「形が1つしかない」という意味あいだが。仏語だと「常に同じかたちを保つ」という意味あいだ。

意外かもしれないが。大勢でなぐりあいをしている彼らが感じているここちよさを、私たちはみんな理解できるのだ。「ウルトラソウル!」のところで、ライブ会場でもNHKの撮影でも全員がジャンプをしてしまう・しないでいれる人が1人もいないのと、大差ないからだ。

個としての感覚が薄れ出し、全の一部となるのを感じ、溶けて混ざりあってひとつになっていく。祭りのエモさはこの点にある。この過去回で、マトリックスのザイオンの人たちが踊っているシーンが好きだと書いた。
宇多田が「でも言葉を失った瞬間が一番幸せ」と歌っているのも同じようなことであるため、恋愛や性愛にもつながるが。今はもっと広めな話がしたい。
私が思うに。孤独が身の危険につながるからだけでなく、人間は個でいることばかりでは疲れてしまう。オリジナリティーアイデンティティーばかりでは疲れてしまう。私たちには Unite への欲求がある。

映画で。ナイフを持参した人に対して、ミカタも眉をひそめていた。何の利益もなしにわざわざ暴力をふるいあっているのと、今回書いてきたような犯罪組織との間に、共通点をあげるのは案外難しい。
不良とつるむと犯罪行為に近づくと言うのなら、わかるが。こういう作品を見せたら子どもに悪影響が、というのはわからない。
伝わりやすく描かれている物語の主旨をとらえることもできない人間など、他のどんなことでもしょっちゅう道をふみ外すわ。
武器風のおもちゃで悪い子になると言っているに近い。こんなものを買ってもらったら、親に感謝があふれるだけだろ。お高そうだもん。
友人が、暗い過去を話してくれたことがある。
中学生の頃は、小学生の弟と妹がいつもお腹を空かせていて、菓子パンなどを万引きしていたが。高校生になってからはさまざまなバイトをしたと。知らない老女の家へ行き、彼女が何をしたのかしていないのかも知らないまま、玄関を激しく叩いたり暴言をはいたりして、ババアさっさと払えよ!ババア!!とか言った日のことを彼は集中的に話していた。もっと小さくなってふるえながら謝る小さなおばあちゃんが、犯してきた罪の象徴になっていたのだろう。自分がそんなことをできていたのが信じられないと、目に涙をためて話していた。
エミネムの『Lose Yourself』はそういう主旨の歌詞ではないが。彼が失っていたのは、まともな親とか食べ物とかよりも、彼自身だ。
みんなが「それぞれのライアン」のために努力している。それが何なのか、普段、明かしあったり語りあったりすることがなくとも。
「私は学校教師だ」大尉が突然、本当に突然うちあけてくるから、何度観ても泣ける。
私は小さな町で国語を教えている。春は野球部のコーチにもなる。故郷でこれを言っても、誰もおどろかなかったが。ここでは……。
はじめて知った部下たちは、なんてこったとつぶやいたり、泣きそうな顔で大尉を見つめたりする。
私は変わってしまったのだと思う。たとえ生きて帰れても、妻さえ私だとわからないほど変わってしまったのではないかと。時々、不安に思う。
ライアン誰やねん知らんがな。本当に知らない人だし。
でも、もし、もし彼を救うことができたなら。私は妻のもとへ戻ってもいいのだ、という気がする。
私はこのミッションを遂行する。彼を見つけ出して無事に家に帰す。
乱れていた隊の統制は整い、隊員たちの士気は高まった。『Saving Private Ryan』のこれが、説得力というものなのだと思う。
ラストは「何も盗まれていない話」をする。

ニュージーランドで祝日に、国内最大級の図書館が休館となっていた。職員と警備員は休暇をとっていた。
ところが。自動ドアのプログラミング・ミスにより、その図書館のドアは通常どおり開いてしまっていた。
職員も警備員もいない図書館は、何時間も一般の人たちに利用され。人々は、自由に本を閲覧したり借りて行ったりした。
書籍だけでなく、美術品や彫刻も所蔵されているのだが。盗難は1件も1冊もなかった。
「約400人の利用者がおとずれていた。貸出機は自動的に起動し、147冊の本が貸し出されていた。紛失報告ゼロ破損報告ゼロ」
いいディストピアみがここちよい。これ、私の好きな空気感だ。神がいるのを感じる……。
全ての書籍が無事に「家」に帰った。

みんな、職員や警備員がいないこと、わかっていなかったんじゃあないの。そうかもしれない。でも、いい話にはいい話でしょう。
いや、落とした財布が現金もクレカも無事なまま戻ってくることも少なくない日本では、大したことない話かもしれない。
ここはいい国だ。
Beauty of the Sin City. たとえばこんなタイトルばかりつけて、書き表せる世界になってほしいのだが。私もまた、罪人の1人なのだ。


私たちが住んでいるのは、今回書いてきたような地獄の一丁目一番地ではない。明らかに違う。そんな環境では、すさんだ雰囲気をこんなふうに賛美してなどいられない。
おかしなことに声をあげるのは大切なことだが。ありとあらゆる問題にかたっぱしから騒ぎたてたりせず、時には、どうしようもない不安や恐怖に静かにひたってみてはどうか。2分黙っていたら、今ここにある数々の幸せに気づいたりするかもしれない。

「貧しても鈍すな」
貧乏に追いつめられると、苦し紛れの悪知恵が湧き出し、人を騙したり脅したり、その他さまざまな策略をめぐらしたくなるものだ。そんな時が一番、貧乏の力に負けない工夫の必要な時である。つまり、貧乏神を押さえつけて、足の下に踏み倒すだけの気力が必要なのだ。
新渡戸稲造『武士道的一日一言』からの引用だ。
排他的差別的になりネットで品性下劣な言葉をまき散らす「愛国者」の人たちは、『武士道』や『武士道的一日一言』を読んだことがないのだろうか。私の知人友人の外国人にも、読んだことのある人がたくさんいるのに。

今までの2回分の量を1回につめこんだくらいだった。こんな長いのよく読んだね、すごい。みんな今日もおつかれさま。明日もがんばろう。超がつくショート・スリーパーの私が言うのもあれだけど。休みもとっても大切だから、夜はゆっくり寝てね。
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