
甘いと、おいしい。
つむぎさんのところで、味覚を擬人化されているようです。
甘味についてはたむちゃんと呼ぶことを提案します!
なぜならばスワヒリ語では甘いは tamu だからです。
そしてスワヒリ語の tamu は、「甘い」だけでなく、「おいしい」をも意味します。
つまりピリピリ(トウガラシ)ソースのたっぷりかかったジューシーなお肉や、リム(ライム)で味を調えたサラダも、 tamu と表現されます。火鍋も tamu です、好きな人にとっては。

日本語も、「あまい」と「うまい」は同根ともされていますから、甘味の貴重な時代には甘いものこそがおいしいものだったのでしょう。
おおもとは果実が「うむ」だそうです。現代だと傷が化膿する場合に使う印象ですけど、「熟む」つまり熟することです。熟した果実は甘くておいしいですから。

(ただし、『日本国語大辞典 第二版』によると、九世紀の本に「羅刹の子、其の母に白して曰さく、人の血肉は甘く美(ウマキ)ものなり」とあるそうで、千年以上前から、「あまい」と「うまい」を言い分ける例もあったようです。おそろしいせりふですけど……。)
英語の sweet も、スイートスポットという用法には、「おいしい」に近い一般化された快さが感じられます。甘いスポットでは、へにゃっとなって強く打ち返せなさそうですけど、実際には手に心地よい感覚が伝わって鋭く打ち返せるので。
ラテン語の suavis (心地よい・甘い)と同根、と英和辞典に書かれていました。
辛くても、tamu。
それこそが各国語の人生観なのでしょうか。

味覚シリーズは以下です。