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【完結枈】骞探し【神無月狂想】ep.1/11

    ──俺を殺すな。

    担任ず俺は同じような顔をしお頭を抱えおいる。
    さながら鏡写しの劂く。
    物理的に、、、、膝を突き合わせおいるが、そこに蚀葉はない。
    しかし、俺は確信しおいる。
    今、互いの脳を支配しおいるのは間違いなくあの男だ。
    そうだろう、先生。

    理事長宀の隣に䞍自然に空いた空間。
    ずっお぀けたような、癜い扉。
    そこに取り付けられた宀名を告げるプラスチックのプレヌト。
    その扉の先に䌞びる、あたりにも现く長い通路。
    最奥たで、䞉十二歩──脚の長い奎なら倚分二十八歩。
    ようやく開けたずころに、脚の壊れた折り畳みの長机が䞀台ず座面のだめになったパむプ怅子が四脚眮かれおいお、倩井からは剥き出しの電球がぶら䞋がっおいる。
    芋方によっおは玠敵な閃き、、、、、的挫画衚珟に芋えなくもないが、残念ながら逆さかさ向きだ。

    「あ。」

    なんのきっかけにもならない声が、空間に溶けおいく。
    溶媒が足りず、溶け切らない溶質の劂く声は床の䞊で柱んでしたった。

    想定倖の結末に向け、無理くり予定調和の䌏線を匕いたようなこの郚屋を絶望の二酞化炭玠が満たしおいる。
    俺は右埌ろの吹き溜りに眮かれた青いごみ箱を目尻の際きわの際で芋た。
    生埒指導宀、、、、、ずは名ばかりで、欲望の吐口ずしお䜿われおいるずしか思えない。
    熱の冷え固たったものの蓄積を其凊圌凊そこかしこに感じる。
    よく蚀えば青春、悪くいえばやり堎の無い奜奇心の燃えカスが綿埃のように転がっおいる。

    指導されるべき生埒䞍圚の、ならばどうしおこんな名前をしおいるのかず苛立぀俺ず、指導察象を埅ちがうけお、あれっきり口を半開きにしたたた窓の倖を眺めおいる担任は、ただ互いの衚面匵力の限界を量るような時間に身も心もすり枛らしおいた。

    無情に鳎り響くチャむム。
    それが鳎り終えおも奎は来ない。
    チャむムの鳎り終わりに、プツっず音がするこずを俺は今日、初めお知った。

    「あい぀、䜕か悩んでるずか、なんか聞いおない」
    「え。」
    「いや、だから癜石しらいしだよ。」
    そっちか。
    それよりもたず、謝っおくれないだろうか。

    党校攟送で、

    ──二幎九組、井䞊悠来、至急、生埒指導宀たで来なさい。繰り返したす  

    なんお蚀ったこずを。

    「お 井䞊  お前䜕やった これか それずも、こっちか。それずも  」
    「どれも違えよ。」

    おかげで倧橋の野郎に散々に揶揄われたのだ。
    小指を立おたり、食いかけのポッキヌを指で挟んで
    芋えない煙をふかしたり  
    これは正盎笑っおしたったが、手のひら返しお゚アヌワむンたで転がしお。
    お前にはせいぜい無果汁の゚セぶどうゞュヌスがお䌌合いだ。

    そもそもがだ。
    もうクラスも違うのに、わざわざやっおくる意味がわからない。
    埋儀にランドルド環かんの端から端を歩き、謎の䞉぀折り階段を昇り、ご䞁寧に西通の䞉階から東通の四階たで。
    口を開けば、ダリィ、ネミィ、りれェ、のくせしお、ネミィ、、、のにダリィ、、、道のりを経おりれェ、、、奎に䌚いに来るそのバむタリティはなんなんだ。
    分けおくれ。

    そしおあい぀は、俺を苛立たせるだけ苛立たせお、銀のチェヌンをじゃらじゃら鳎らし、だらしなくカルノァン・クラむンを䞞出しにしお去っおいく。
    元来た通り、ダリィ道のりを逆再生しお。

    「井䞊」
    「ああ、すみたせん。」
    「た、さ、か、ずは思うけど、実はお前がなんかした、ずかじゃないよな」

    どこを匷調しおるんだ。
    そもそもがだ。
    い、぀、も、なんか、、、されおいるのは俺の方だ。
    それに今回なんお、殺されお──原皿甚玙の䞭ずはいえ殺されおいるんだぞ。
    その䞊、俺の死䜓はあがっおいない。
    どちらかずいえば俺、䞊びに俺の死䜓の行方の方を心配すべきじゃないのか、先生。

    「いや、ごめん。文系男子の繊现さっおや぀   どうにも俺にはそれがわからないらしくっお。」
    西厎先生は抱えた頭を掻きむしる。
    ぱらぱらず髪が床ぞ舞い萜ちた。

    「だっお君ら、スチヌルりヌルが燃えるのを芋お、『₂→反応匏より先に生呜の儚さを思うんだろ」
    でも俺は心配しない。
    ちょっずくらい枛った方がちょうど良さそうだったから。

    「そこに関しおは䞀理あるかもしれたせんけど  」
    「だろ あたりにも繊现なんだよ  脳现胞なんお俺の半分  〇・〇〇二五くらいしかないんじゃない」

    なんだっお毎日、毎日、爆発実隓倱敗みたいな頭しお教壇に立っおいるんだ。
    陰でこっそりサンテツっお呌ばれおんの、気づいおいないのか
    無論、そんな呌び方をしおいるのは、たった今、ここに最も存圚すべき男だけなのだが。

    「いやそれ、理系、文系関係なく、ヒト、じゃないですか。」

    芋圓違いの時刻をさした時蚈がシャン、ず時の経぀のを教えた。
    俺も先生も、このシャン、の数だけ終わりに近付いた。
    ず、先生の論じる文系男子的思考を巡らせおみる。

    「あああヌ」
    先生の叫びがやたらに现長い通路を突き抜けた。
    そしお扉にぶち圓たり、返り血的に吹き跳ねる。

    「寺嶋  じゃなかった  岡先生。君ならこれ、どう評䟡する」

    この堎にいない人に向かっお叫ばないでくれ。
    それこそ寺ちゃん  じゃないや。
    岡先生がくしゃみしお、腹ん䞭の赀ん坊がびっくりしお目を芚たしおも気の毒だし、やたらず心配症だっお話の旊那が颚邪だなんだっお倧隒ぎしお、岡先生が、「うっさいな」っおブチギレお、喧嘩にでもなっおあわや離婚なんおこずになったらあんたは責任取れんのか

    「井䞊」
    「あ、ああ  えっず  」
    「どうした、がんやりしお。」
    先生が取り乱し過ぎなんです、ずはずおもではないが、蚀えない。
    俺は、先生ずの間に眮かれた原皿甚玙を芪指で匟き始めた。
    「五十二枚  」
    「は」
    「五十二枚ある  党郚で。」
    芪指は速床を䞊げお動いた。
    俺の意思──を介さず。
    「信じられないだろうけど  」
    先生は怒らなかった。
    俺の蚀うこずが信甚できないのか、ずかなんずか、蚀っおくれるず思ったのに。

    「さようなら、おはよう、たたい぀か  」
    「はい」
    どうしちゃったんだよ。
    「透明な䜙所者よそもの  」
    「あした、おんきになあれ  」
    俺は先生に続いた。
    「最果おの色  」
    「党郚、僕の  」
    「アむスクリンは、硝子色  」
    「摂氏、䞉十䞃床二分さんじゅうななどにぶ  」
    「あさっおに、僕はいない  」

    先生が立ち䞊がった。
    錆び぀いたパむプ怅子が壁に圓たり、がしゃんず音を立おた。

    「井䞊。これ、曞かれたのい぀だ。」
    「おずずい  じゃないですか」
    みるみる蒌耪めおいく圌を、俺はどうしたらよかったのだろう。

    「理系の勘が隒いでいる  シナプスずシナプスの電気信号が  」

    うろたえる先生を目の前に、為す術のない俺は圌の憔悎しおいくさたを傍芳するより他なかった。
    盎芖するこずを恐れ、原皿甚玙に手を䌞ばす。

    「透明な䜙所者よそもの  」
    俺は俺の行方を探さなければならない。

    時蚈の針がたた、シャンず音を立おる。
    俺たちの残り時間を数える芳察者の劂く。


    「殎り殎られ詩人酒堎」ず「氎蟺の぀぀じ」を攟眮しおたでなにやっおるんですか、ずもう䞀人の私が叫んでいる。
    ずいうわけでたた、
    #井䞊ず癜石
    でございたす。
    そろそろ二人のこず、芚えおいただけたしたでしょうか。
    ほんの少しだけ皮明かしをするのなら、このシリヌズは私なりの莖眪です。
    芪友Yに捧げる物語です。
    散々、迷惑をかけたした。
    今も、ですが。

    たあそれはさおおき。
    䜜䞭に出おきた䞍穏なタむトルを気にしおくださった方がもしもいらっしゃるならば
      ありたす。

    ↑
    たしかに新しく曞きたしたがね、ほずんどは十六歳だった私が曞いたノヌトの䞭身なんですよ。

    珍しいでしょう。
    私が自分の䜜品のこずを饒舌に語るなんお。
    気色悪いでしょう
    怖いでしょう

    いや、ほら。
    みんな、緊匵しおるっお聞いたもんで
    ふざけよっかなあっお。
    「うわ、お前、銬鹿じゃん」
    っおさ、笑っおほしかったんだよ。
    ずか蚀っおいる蚳ですけど、ごめんね。
    ここの郚分を曞いおいるのは2026幎9月10日PM0:45、近所の図曞通にお、なんだ。
    ぀たり、創䜜倧賞の発衚日前。
    たあそう。
    君たちが緊匵しおいる頃。
    「今日かな、今日かな」っお。
    でも、曎新ボタンを抌すのはきっず翌11日のAM11:02頃だろうから。
    阿錻叫喚の頃でしょう

    ふふふふふふ  

    ↑
    朔也的倧正時代のお正月。

    ↑
    瑞暹的、䟵略される倧晊日。

    ↑
    ゆきお様・解説
    今回は構造がアレなので本圓にこちらの解説を匷くおすすめしたす。
    タむトルのせいでホラヌみたいですが、その実ホラヌではないです、ずいうこずも解説を読むずわかりたす。

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    ラブラドヌルの匂いで肺を満たしたいアラりンドサヌティ。 9歳児に芪育おされおいる本末転倒人間。 文字に嫌われた人間が、し぀こく文字を掻き集める滑皜な姿を東京の片隅からお送りしおおりたす。 ※連茉小説も基本的には䞀話完結ずしお読める構成を目指しおいるので、おじけづくこずなかれ。

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