
【魔王軍ノベルス9】魔王様、音楽革命隊は、異世界を征服できるの?第9話
魔王軍AIラノベ版です。
( ※この記事はフィクションです。)
トトさんの「一行から始まる物語プロンプト」
を利用させていただいてます。

第九話【王都編スタート】 魔王軍、新しい仲間と王都へ向かう
アステリアの音楽祭から、三日が過ぎた。
魔王城の朝は、いつもより騒がしかった。
中庭から聞こえてくるのは、太鼓の音。
それに重なる管楽器の旋律。
そして――。
「ジュリ! そこ、もう一回!」

「えーっ! 今のよかったじゃん!」
「よかったけど、曲が終わってない!」
「じゃあ、もう一回弾けばいいじゃん!」
「そういう問題じゃないって!」
ミキ・ウェイブの声が、城の石壁に反響していた。
魔王軍音楽革命隊。
かつては魔王軍の中でも変わり者ばかりが集まる小さな部隊だった。
しかし、リンドベル、アステリアと遠征を重ね、今ではドラムス、ギター、管楽器隊、行進演奏を担当するマーチング隊まで抱える楽団になっていた。
そして三日前。
新たに二人の少女が正式加入した。
金髪ウェーブの鍵盤奏者、ジュリ。
黒髪ポニーテールのサックス奏者、マリ。
ジュリは思いついたら即行動。
マリは、そんなジュリの暴走を止める役目を自然と引き受けていた。
「ねえ、ミキ」
マリがサックスを下ろした。
「あたしたち、今日って練習だけ?」
「うん。今のところはね」
「じゃあ、午後は?」
「たぶん練習」
「明日は?」
「もちろん練習!」
「……ミキ、練習好きすぎない?」
ジュリが鍵盤に突っ伏した。
「あたい、もっと派手なことしたい!」
「この前、魔界特急の食堂車で大騒ぎしたばっかりでしょ」
マリが呆れた顔をする。
「あれは海ポテトが悪い!」
「海ポテトは悪くないよ。お腹が空いてただけ」

「だからって、あたいのディナー全部食べるか!?」
ミキが吹き出した。
「あはは! あの子、結局どこ行ったんだろうね」
「魔王軍専用列車にしか現れないらしいよ」
「へえ、変わった生き物だね」
「変わってるのは、あの列車そのものだと思うけど」
マリの言葉に、三人は顔を見合わせて笑った。
ミキは、つい三日前のことを思い出した。
現実世界の小さな無人駅。
午前零時四十三分。
時刻表に存在しない、魔王城行きの最終列車。

あの列車に乗らなければ、今ここに自分はいなかった。
そして、ジュリとマリにも再会できなかったかもしれない。
「……やっぱり、戻ってきてよかったな」
「ん? 何か言った?」
「ううん!」
ミキはベースを構え直した。
「よーし! 次は三人で合わせよう!」
「やった!」
ジュリが鍵盤に両手を置く。
マリがマウスピースをくわえる。
ミキがカウントを取ろうとした、そのときだった。
「隊長!」
中庭の入口から声がした。
ミーノ参謀だった。

片手には書類の束。
もう片方には、金色の封蝋が押された一通の手紙を持っている。
「緊急の報告です」
「えっ、またライブの依頼?」
「今回は、少々事情が違います」
ミーノ参謀は封筒を掲げた。
「王都アストリアスより、正式な招待状が届きました」
ミキの手が止まった。
「……王都?」
「はい」
ミーノ参謀は封筒を開き、読み上げた。
「王国主催の大音楽祭に、魔王軍音楽革命隊を招待する――とのことです」
中庭が静かになった。
ドラム奏者がスティックを止める。
管楽器隊の隊員たちも顔を見合わせた。
「……王国が?」
ミキが尋ねる。
「魔王軍を呼ぶの?」
「正式な王室の招待です」
ミーノ参謀は頷いた。
「ただし、条件があります」
「条件?」
「入城を許可されるのは演奏者と必要な随行員のみ。武装した軍勢の同行は禁止。王都内での行動は、王室の定める規則に従うこと」
「ふーん」
ミキは少し考えた。
「じゃあ、楽器は?」
「もちろん持ち込み可能です」
「なら問題なし!」
即答だった。
その横で、ジュリが勢いよく立ち上がった。
「王都って、でっかい街だよね!?」
「そうだね」
「お城ある!?」
「あると思う」
「おいしいものは!?」
「たぶん、いっぱい」
「よっしゃー! あたい、行く!」
「まだ決まってないって!」
マリがジュリの肩をつかむ。
しかし、ミキもすでに目を輝かせていた。
「王都の音楽祭かぁ……!」
そのとき。
「騒がしいと思えば、やはりお前たちか」
低い声が響いた。
中庭の入口に、魔王ノアが立っていた。
白い髪。
黒いマント。
そして、いつもの威厳ある表情。
「魔王様!」
ミキが駆け寄る。
「聞いた!? 王都から招待状!」
「聞いている」
ノアはミーノ参謀から手紙を受け取った。

内容を確認すると、静かに眉を寄せる。
「……王国が、魔王軍を正式に招くとはな」
「すごいよね!」
「すごい、で済む話ではない」
ノアは手紙を閉じた。
「王都アストリアスは、人間の王国の中心だ。魔王軍がそこへ入るということは、これまでの遠征とは意味が違う」
「うん」
「場合によっては、敵地へ乗り込むことになる」
「うん!」
「……分かっているのか?」
ミキは笑った。
「だからこそ、行くんでしょ?」
ノアは黙った。
「だってさ」
ミキはベースを軽く持ち上げた。
「今まで、私たちの音楽を知らない人たちに聴いてもらってきたじゃん」
「そうだな」
「王都にも、まだ聴いたことのない人がいっぱいいるんでしょ?」
「ああ」
「だったら、行くしかないよ!」
ノアはしばらくミキを見つめていた。
やがて、ミーノ参謀へ視線を移す。
「遠征の準備には、どれほどかかる?」
「楽器、機材、馬車、宿泊先、警備計画を含め、最短で三日です」
「費用は?」
「王室側が一部負担します。ただし、追加機材の運搬費は我が軍の負担です」
「……また金がかかるのか」
「必要経費です」
ミーノ参謀は平然と答えた。
すると、ジュリが手を挙げた。
「はい!」
「何だ?」
「王都って、ラーメン屋ある?」
「……知らん」
「魔王盛りよりすごいの、あるかな?」

ノアの表情が固まった。
「その話はするな」
「えーっ、なんで?」
「余には、思い出したくない敗北がある」
マリが小声でミキに説明する。
「魔界軒で七玉だったんだって」
「……なるほど」
ミキは笑いをこらえた。
ノアは咳払いをした。
「ともかく!」
全員が姿勢を正す。
「魔王軍音楽革命隊に命じる」
ノアは王都からの招待状を掲げた。
「王都アストリアスへの遠征を許可する!」
「やったー!」
ミキが跳び上がった。
ジュリも両手を挙げる。
「王都だー! 大都会だー!」
「観光じゃないからね」
マリが笑う。
ミーノ参謀は、すでに手帳を開いていた。
「それでは編成を確認します。隊長ミキ、鍵盤奏者ジュリ、サックス奏者マリ。ドラムス、管楽器隊、ギター奏者、マーチング隊から選抜隊員を同行させます」
「ミーノ参謀は?」
ミキが尋ねる。
「もちろん同行します。遠征計画と交渉、会計を担当しますので」
「ギターも弾く?」
「必要ならば」
「じゃあ、王都で一緒に弾こうよ!」
ミーノ参謀は少しだけ笑った。
「……予定表に加えておきましょう」
その日の夕方。
魔王城の中庭では、遠征に向けた練習が始まった。
ミキのベース。
ジュリの鍵盤。
マリのサックス。
ドラムスがリズムを刻み、ギターが旋律を重ねる。
さらに、管楽器隊が加わった。
以前よりも、ずっと大きな音だった。
しかし、不思議とまとまっていた。
音が増えたのではない。
音楽革命隊そのものが、大きくなっていたのだ。
城の回廊から、ノアが演奏を見下ろしていた。
隣に立つミーノ参謀が言う。
「王都では、宮廷楽団との共演が予定されているそうです」
「宮廷楽団か」
「王国随一の演奏技術を誇る楽団です」
「……なるほど」
ノアは中庭へ視線を戻した。
ミキが笑っている。
ジュリが勢いよく鍵盤を叩く。
マリがその旋律を受け止め、サックスで応える。
「技術では、向こうが上かもしれんな」
「その可能性はあります」
「だが」
ノアは小さく笑った。
「音楽で人を巻き込むことに関しては、こちらも負けておらん」
中庭から歓声が上がった。
どうやらジュリが、また予定にないフレーズを弾いたらしい。
「ジュリ! そこ、勝手に変えない!」
「だって、こっちのほうがカッコいいじゃん!」
「せめて合図してよ!」
「次からする!」
「絶対しないでしょ!」
マリの声が響く。
ノアは深いため息をついた。
「……本当に大丈夫なのか、あの部隊は」
ミーノ参謀は手帳を閉じた。
「少なくとも、退屈はしないでしょう」
そして三日後。
王都アストリアスへ向けて、魔王軍音楽革命隊の遠征隊が出発する。
馬車には楽器。
荷車には音響機材。
先頭には、魔王軍の旗。
その後ろでは、選抜されたマーチング隊が出発の行進曲を奏でていた。
「よーし!」
馬車の上で、ミキが拳を突き上げる。
「王都へ出発!」
「おーっ!」
ジュリが叫ぶ。
マリが笑う。
ミーノ参謀が行程表を確認する。
そしてノアは、遠くに続く街道を見つめていた。
王国の中心。
そこには、まだ魔王軍の音を知らない人々がいる。
歓迎する者もいるだろう。
拒む者もいるだろう。
だが、それでも。
音楽革命隊は進む。


剣ではなく、楽器を持って。
戦争ではなく、ライブをするために。
「魔王様!」
ミキが振り返った。
「王都も、音楽で征服しちゃおう!」
ノアは少しだけ笑った。
「……まずは、無事に到着してからだ」
馬車の車輪が回り始めた。
王都アストリアスへの、新しい遠征が始まった。
――第九話・完
《続きを読みますか?》
「あとがき」
「新版:魔王軍音楽革命隊シリーズ」【王都編】第9話〜がスタートです。
トトさんの【1行から始まるプロンプト】を使いホントに最初の1行から一気に1〜17話まで続けて作成しましたが、第9話の【王都編】からは登場人物を追加設定して、大筋はそのままに17話まで、再生成しました。新たに登場したジュリとマリもなかなか良い味を出してくれてます。順次掲載を進めていきますのでもうしばらくお付き合いください。
挿入歌、「音楽革命隊行進曲」の歌詞です
作詞:ミキ・ウェイブ / 補作詞:mino
作曲:魔王軍音楽革命隊(Suno)
旗を掲げろ 門をひらけ
鉄の号令 地を揺らせ
黒曜の城に朝が来る
靴音そろえて坂を行く
古い掟を胸に刻み
新しい火種を手渡そう
恐れを越えて 列を組め
名もなき仲間と 声を合わせ
進め 音楽革命隊
玉座の前で誇りを鳴らせ
進め 崩れた壁の向こうへ
この行進は誰にも止められない
角笛ひとつで空が割れ
石畳まで震えだす
傷だらけの手で鍵を回し
閉じた扉を押し開けろ
昨日の鎖を踏み越えて
ひとりの願いを束ねてゆけ
進め 音楽革命隊
玉座の前で誇りを鳴らせ
進め 崩れた壁の向こうへ
この行進は誰にも止められない
サックスが裂く沈黙の列
ピアノが胸の奥を叩く
重なる足音 ひとつの意志
夜明けをこちらへ引き寄せろ
進め 音楽革命隊
旗を高く掲げて鳴らせ
進め 新しい門の向こうへ
この行進が世界を変えてゆく
号令は続く 列は進む
魔王軍音楽革命隊
今回の使用プロンプトを配布している、トトさんの記事です。⬇️
トトさんの楽しいプロンプト集です。⬇️
みなさんの『海ポテト発見記事』 ⬇️
ハロウィン関係ショートショート ⬇️
魔王が敗北した「魔王盛り」の話 ⬇️
魔界特急で海ポテトを発見した話 ⬇️
現実社会に一旦戻ったミキをジュリとマリが迎えに行った時の話 ⬇️
【新版:魔王軍音楽革命隊シリーズ】概出記事
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